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名古屋城の魅力、みんな知ってる~?

  • 執筆者の写真: 編集 さささんぽ
    編集 さささんぽ
  • 1月15日
  • 読了時間: 7分

今回は、愛知県名古屋市中区本丸1-1にある名古屋城の総合事務所様に取材させていただきました。 

かつて名古屋城は徳川御三家である、尾張徳川家の居城であり、歴史的にも有名な城です!1930年(昭和5年)に城郭として国宝第一号に指定されており、文化的にも高い評価を得ていました。その後戦火により多くの建物を失いましたが、1952年に特別史跡に指定され、多くの重要文化財が現存しています。 

そんな名古屋城ではさまざまな活動を行っていますが、今回はその中でも地域・国際交流プロジェクトや森づくり企画についてお話を伺いに行きました。名古屋市のシンボルとしてどのような活動をしているのでしょうか!


 

*夕方でしたが、多くの人で賑わっていました!海外の観光客が多かったです。 

 

 

【森づくりについて】 

なぜ森と城が関係するのか、まずは築城された当時の時代背景からみていきましょう。 

名古屋城は1610年に徳川家康の命により全国の大名を動員して建てられた城です。築城に使われた多くの木材は長野県と岐阜県にまたがる「木曽・裏木曽」で育った良質のヒノキでした。また、1600年代は各地で築城ラッシュが起こり、「木曽・裏木曽」の地の木が大量に伐採されました。そこで、この地を治める尾張藩が森資源を守るために山守を配置し、厳しい取り締まりを行っていました。「ヒノキ一本、首一つ」とも言われていたみたいです。ビックリですね。そして、現在も樹齢300年を超える美しい森が残っています。 

 

Q.育樹ツアーを始めたきっかけは何ですか? 

A.2009年に着工し、2018年に完成した本丸御殿の復元がきっかけです。平成20年から木曽・裏木曽にある「名古屋市民の森」にバスツアー形式で行き、名古屋市民の皆さんで植樹・育樹活動を行っています。目標としては、10年間で1万本の木を植えることだったんですけど、平成20年から平成30年の11年間で1万1千本植樹し、そのタイミングで本丸御殿も完成しました。翌年、令和元年度からは、森づくりを学習することも盛り込んでツアーをしています。今年度も植樹・育樹体験をしつつ、木の文化に触れる体験を実施します。 

 

Q.ツアーに参加される年齢層はどのあたりですか? 

A.ご年配の方に根強い人気があり、毎年参加してくれる方もいらっしゃいます。近年は、体験プログラムを増やし、若い世代(20~30代)、ファミリー層向けの参加も増えています。 

 

Q.ツアーはどのように作っているのですか? 

A.この事業の主催は、名古屋城PRイベント実行委員会がしており、森林の整備は森林組合の方に委託して行っています。毎年、全て併せて350万円ほどの予算で行っています。木曽のツアーでは、木曽広域連合に所属されている自治体を毎年順番にまわっています。地元の森林組合の方にも同行してもらい、体験もしつつ、森を育てることの当事者意識をもってもらうことを意識して行っています。 

去年までは「名古屋市民の森」という事業名で行い、参加者も名古屋市在住、在勤にしぼっていたのですが、今年からは広く知ってもらうために「名古屋城の森作り」として行っています。中津川のツアーも同様に、植樹メインでやっています。また、害獣対策の防護柵をつけることも行っています。樹齢が数百年を超える「古事の森」のガイドなども実施しています。昼食や体験ツアーは中津川市さんに紹介してもらっています。このように地元の自治体にもツアーに協力して頂いています。 

 


*今年のツアーには森林浴、テントサウナ、森林鉄道など、若い世代やファミリー層が楽しめそうなイベントがありました! 

 

 

Q.植えた木は今後どのように使っていくのですか? 

A.この事業が始まって15年くらい経ちますが、育つのにすごく時間がかかるので、材として使えるほどにはなっていないです。太さはまだ手首くらいで、高さもみんなの肩くらいです。今後の200年、300年先の将来のために活動しています。本丸御殿の復元の際も400年前の尾張藩が木を守ってくれていたおかげで今につながっています。今後、木材が必要になったときのための資源としてつなげていきたいということです。 

 

【名古屋城×世界の文化遺産 国際交流プロジェクト】 

〈本プロジェクトの概要について〉 

 このプロジェクトは、名古屋市が主催するものです。名古屋の大学生と海外の学生(主に大学生)を対象とし、自国の文化を通じてお互いに文化理解を深めることを目的としています。事業自体は昨年から小規模で実験的に行われており、今年度から本格的に事業として確立されました。 

 

 

Q. 成功指標と課題について教えていただきたいです。 

A.  まず、名古屋城の昔からの課題として、名古屋市民が名古屋城に足を運ぶことが少ないことが挙げられます。特に若年層にとって足を運びづらいという問題があります。 

これらの課題を解決することが今年度の本プロジェクトの成功指標の一つです。つまり、名古屋の大学生に、名古屋城の魅力や名古屋城の成り立ち、さらには名古屋という町自体がどのようにできたのかなどについて学んでもらい、最終的に名古屋城への愛着を深めてもらうことが、本プロジェクトの目的の一つであり、成功指標の一つとして挙げられます。 

Q. オンライン交流はどのように行われるのですか? 

A.  名古屋の学生は、事前に名古屋城に足を運び、職員が城内を丁寧に解説しながら案内し、名古屋城について学びます。その後、名古屋の学生は、名古屋城の要素別に各グループに分かれて研究し、その内容を海外の学生に向けて発信します。 

*本プロジェクト開催期間中は参加学生にフリーパスが貸与され、長期的に名古屋城について学ぶことができるそうです。 

Q. 若年層を対象としながらも、参加対象を大学生に限定されている理由は何ですか? 

A.  参加対象が大学生に限定されているのは、高校生と比較すると、自由がききやすく、参加しやすいと考えたからです。また、人数制限の関係もあり、現在は大学生のみに設定されていますが、今後は高校生まで範囲を拡大していく可能性があります。 

Q. 今後、名古屋城やその他の愛知県の文化的建造物を使った事業の計画はありますか? 

A.  まずは名古屋城で自分たちにできることをやる予定です。ゆくゆくはその他の名古屋の土地や建造物を活かした事業を展開できれば良いなと思っています。 

Q. 何故、今回アメリカとウズベキスタンが交流相手として選出されたのですか? 

A.  名古屋城には、姉妹都市やパートナー都市が存在します。ウズベキスタンがパートナー都市、アメリカのロサンゼルスが姉妹都市となっていて、現時点では、そういった交流がある国や地域から選出しています。 

  *昨年は姉妹都市であるメキシコシティ(メキシコ)と交流されたそうです。 

 

 

【取材を終えて】 

 

いかがだったでしょうか? 

 

今回の取材を通して、名古屋城の森づくりや国際交流プロジェクトに込められた思いを皆さんにお伝えしましたが、その中には歴史を未来に繋げる責任感や、地域と世界を結びつける情熱がしっかりと感じられました!本当に素晴らしい取り組みです! 

 

本丸御殿では、ヒノキの壮大さに圧倒されました。特に、取材中に教えていただいた木の太さは人一人を優に超えるもので、実際に訪れた際、大きさを目の当たりにして驚かされました。築城時に使用された「木曽・裏木曽」で育った良質なヒノキが、尾張藩によって大切に守られてきたという歴史を知ると、名古屋城の価値がより一層感じられますね!名古屋城は、単に建築物ではなく、自然と歴史の結びつきを感じる特別な場所だと実感しました!こうした歴史の深さと自然の力強さを感じる体験は、名古屋城ならではだと思います! 

 

 

*上の写真…本丸御殿の正面写真。 

*下の写真…三林くんの肩幅を超える壮大な切り株(こちらの切り株は、本丸御殿と深い関わりがあり、大谷翔平選手のサインが入った松の切り株です)。 

 

また、豪華絢爛な内装に圧倒されました!細部にまでこだわった彫刻は圧巻で、鳥や植物がまるで生きているかのようでした。さらに、天井の鮮やかな花模様もとても華やかで美しかったです!これだけ精巧で美しい装飾が施されている名古屋城、改めてその文化と歴史の深さに感動しました! 

 


 

 

*内装の豪華絢爛な雰囲気を醸し出す装飾や模様。 

 

さらに、名古屋城ではSNSでもイベントや活動を発信しています。名古屋の歴史や文化に触れたい方は、ぜひSNSもチェックしてみてください!歴史と自然が息づく名古屋城で、地域の魅力を一緒に感じましょう!

 

【名古屋市観光文化交流局名古屋城総合事務所】 

・業務時間:午前8時45分~午後5時30分まで 

・休業日:12月29日~1月1日 

・所在地:〒460-0031愛知県名古屋市中区本丸1番1号 

・電話番号:052-231-1700 

・ホームページ:https://www.nagoyajo.city.nagoya.jp/ 

 

【取材・執筆】佐々木・三林・仲田 

この記事は2024年9月の情報です。 

 

 

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