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楽しみながら学べる環境学習施設 もりの学舎

  • 執筆者の写真: 編集 さささんぽ
    編集 さささんぽ
  • 1月25日
  • 読了時間: 7分

愛・地球博記念公園内の親林楽園にある「もりの学舎」に取材させていただきました。自然体験や工作教室を通じて環境について学べる施設です。 

「もりの学舎」の特徴は“インタープリター”がいることです。インタープリターとは、自然の言葉を人の言葉に翻訳し、その魅力や意味を伝える通訳者です。森の案内人としてさまざまなプログラムを提供しています。今回はそんなインタープリターの方にお話を伺いました。 

 

【施設紹介】 

もりのオリエンテーション、もりのアーカイブスでは自由に展示品を見ることができます。さまざまな展示品の中で気になったものをいくつか紹介します。 

1 生命発見の樹  2 なりきりドングリ  3 調査報告ボード


  1. 生命発見の樹 

自然の音が聞こえたり、生物が隠れていたりとわくわくの詰まった樹です。さまざまな仕掛けがあるのでぜひ体験しに来てください!特に「虫の音が聴ける電話」がおすすめだそうです! 

  1. なりきりドングリ 

どんぐりになれること間違いなしのかわいい帽子がありました。すべて手作りだそうです。インタープリターのぐりこさんも一緒に帽子をかぶって写真を撮ってくださいました!ぜひ声をかけてみてください! 

※季節ごとに変わります 

  1. 調査報告ボード 

セミの抜け殻を集めて、何の種類のセミが多いのかという総選挙が開かれていました。遊びに来た子どもたちが集めたもので、参加型なのが面白いポイントです。今後も新たな研究や結果が見れると思うのでチェックしてみてください!ぜひインタープリターと一緒に研究してみましょう! 

※季節ごとに変わります  

その他にもおもちゃや図鑑、クイズなどがありました。 

また、インタープリターと関わることのできるコーナーもあります。 

  1. インタープリターへのお手紙 



  2. 森のアーティスト 



 

インタープリターに森で見つけたことや疑問などを手紙として伝えることができるコーナーや、インタープリターが出すお題の絵を描くことができるコーナーがありました。直接インタープリターと話すことができなかったり、話し足りなかったりしても間接的に関わりを持てるのが嬉しいですね。森のアーティストでは私たちも「みのむし」を描いてみました! 

手紙や絵はお部屋に飾られていて、飾り終わったものもファイルに大切に保管されていました。ぐりこさんは、「みんなが一生懸命書いてくれたものは絶対に捨てられないね~」とおっしゃっていました。 

【プログラム紹介】 

さまざまなプログラムが用意されている中で「ひろばdeしぜんあそび」を実際に体験しました。インタープリターのポールさんに案内していただきました! 

このプログラムは約15分ほどで、予約なしで0歳から大人まで参加することができるプログラムです。 

実際のプログラムを簡単にレポートします! 

まずは自然に触れるウォーミングアップです。ポールさんの大切にしている葉っぱを3秒で覚え、その特徴に合った葉っぱを森の中から見つけるという内容でした。参加者によって見ているポイントが違い、異なる葉っぱが集まったことが面白かったです! 



 

続いては葉っぱの相撲が始まりました。集めてきた5枚の葉っぱ同士で特徴を競い合います。どんな特徴で戦うのかは知らされていないので、さまざまな種類の葉っぱ集めを頑張りました。実際に戦ってみると「その特徴の葉っぱが手持ちに無いな…」と盲点にたくさん気づかされ、いつの間にか葉っぱに熱中していました。写真は2人で集めてきた葉っぱです。これだけでも種類の多さを感じます。 

また、葉っぱを違う角度から見て、人生についても語っていただきました。「同じ種類の葉っぱでも大きさや色味が違うように、人間にも人それぞれ個性があるよね。共通する部分をあれば違う部分もある、これを知っていることが大事だよ。」と言葉を頂き、15分葉っぱと触れただけで多くの学びを得ることができました。年齢に合わせて対応してくださるため、0歳から大人までが楽しめるプログラムだと感じました。ポールさん、ありがとうございました。 

その他にも30分や50分程度のプログラムもあるので、ぜひ体験してみてください! 

【質問】 

インタープリターのぐりこさんに質問に答えていただきました。 

Q.「もりの学舎」の魅力は何ですか。 

A.魅力としては、身近な自然に気軽に触れることができる施設ではないかなと思っています。土日祝日はインタープリターがいるようにし、ガイドツアーをすることで、来られる方の自然に触れるお手伝いをしていることが魅力ではないかと思います。 

 

Q.プログラムの参加層について教えてください。 

A.参加が多いのは、幼稚園年中から小学校低学年の子どもが多いですね。対象としているのは基本的には全世代で、大人の方だけが参加することもあります。50分程度のプログラムだと小学生以上で、30分程度だと3歳以上、15分程度だと年齢制限していなくて1歳でも参加できるようになっています。 

現在はリピーターの割合が1割くらいで、ほとんど新規で来られる方が多いそうです! 

 

Q.「SDGs AICHI EXPO 2024」に出展されたもりの学舎さんは、SDGsの取り組みは何かしていますか。 

A. 「SDGs AICHI EXPO 2024」の出展については、もりの学舎の活動や施設で行っている工作体験の紹介をさせていただきました。SDGsが始まったからそれに合わせて行っている訳ではなく、ずっと行ってきたことがSDGsの項目にあてはまるということで、出展させてもらっているという感じですね。 

 

Q. SNSはどのように活用していますか。 

A. SNSは、イベントの告知に使いますが、いつも行っている体験の雰囲気も伝わればいいなと考えて発信しています。逆に自然そのものの紹介はあまりしないようにしていて、単なる情報提供ではなく、さまざまな体験を行っていることが伝わるように発信しています。 

 

Q. インタープリターとして活動していて、嬉しかったことや大変だったことはありますか。 

A. インタープリターとして森の中を案内していて、子ども達が比較的自由に自然に触れたり興味を持ったりする姿を見られることがやりがいであり、嬉しく思います。 

 大変だったことは、生き物を探そうという体験なのにその日に生き物がいないなど、子ども達に体験させてあげたかったことができなかった時です。それも自然の姿ですが、もりの学舎に来る機会が限られている人もいるため、そういう時は残念に感じました。 

 

Q.今後の展望について教えてください。 

A.インタープリターのような自然のことについて伝えたり、自然の中の過ごし方を教えたりする人がいなくても、もりの学舎で学んだ情報をまた他の場所で発信していけるといいなと思います。また、土日祝日に行っているようなプログラムだけではなく、もりの学舎の周辺などでガイドがいなくても自然の中で色々楽しめる場所にできると嬉しいです。 

プログラムの案内をしていたインタープリターのお二人に、やりがいを聞いてみました。 

かっぱーさん「自然の中でお話しすることや、自分で発見したものを共有できることなど、人とのやり取りが楽しいです。自然の中で生きていると感じることができます。」 

マチャさん「子ども達が来ると面白いことを言ってくれて、大人では分からないような子どもの世界を知れて面白い!」 

お二人は同期で、15~16年この活動をしているそうです。「お互いがいるからこそ、ここまで続けられている」と語ってくださり、とても素敵な関係でした! 

【終わりに】 

子供から大人まで楽しむことができるプログラムが用意されており、とても学びの多い施設であると感じました。なによりもインタープリターの皆さんの親しみやすい雰囲気が素敵でした! 

取材にご協力してくださったもりの学舎の皆様、ありがとうございました。 

 

【施設情報】 

所在地 〒480-1342 

    愛知県長久手市茨ケ廻間乙1533-1 

電話番号 0561-61―2315 

FAX   0561-61-2328 

開館時間 9時~17時 

休館日  火曜日(火曜日が祝日の場合は次の平日)  

 

【取材・執筆】滝川・横井 

この記事は2024年10月の情報です。 

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